「ひび」

気持ちの隠し場所

吐いた言葉は 消えないからね
声に出すこと 迷っていたのよ

鉛筆で書いた 真っ黒なノート
これは多分 ずっと内緒よ

雲の速さとか 夜の深さとか
どれだけ日々が忙しなくとも

穏やかに暮れる毎日は
どこかにあなたが見え隠れしているから
やっと自分のものと 気付けたのよ
あなたのせいにしてごめんね

解いた問題も 消えないからね
答えを仕舞って さよならするの

時の早さとか 傷の深さとか
どれだけ日々が後ろめたくとも

幸せに眠れる毎日は
いつもあなたに想い焦がれているから
それも自分のものと 気付けたのよ
名前は付けないね 声で伝えるね

いつかが来れば なんて願うこと
これがどうしても 交わらなくとも
例えば明けない夜が やって来ようとも
隣に思い描くのは 誰でもないの

穏やかに暮れる毎日は
あなたのものでもありますようにそう祈るの
それが二人のものと 思えたらなんて
過ぎた贅沢を 噛んで笑うの