ひび
甘いようで塩っぱいものって何だろう
なぞなぞの答えは?忘れたって
あっけらかんと笑うとなりで
あくびを1つ、2つ 日付が変わるね
僕らはまるで 似ていないのに
1人より2人を選んだのは
似ているところが きっと2人にとって
なによりの幸せだったの
何でもない夜を 何でもなく過ごして
何でもなく寄り添って 何でもなく手を重ねて
あのねこんなこと 似合わない言葉だけれど
しわくちゃになっても あなたが好きよ
忘れがたい夢よ これは多分ずっと
いつかあなたに話せる時が 来ればいいと祈って眠るの
何でもない日々を 何でもなく過ごして
何でもなく繰り返して 何でもなく目を合わせて
あのねこんなこと 似合わない言葉だけれど
あなたが思うよりも あなたが好きよ
まどろみ
何度も確かめるように
紡いで、紡いで
それでも足りないから
綴って、綴って
夢の中で伝えたことを
なぞって、なぞって
消しては書いて、消しては書いて
消しては、書いて
■
時計の針の音
寝静まった部屋
変えたてのシーツと枕
夢の続きとその先
見たこともない海沿いの景色
喧騒と夏祭り
作られた星と生まれたての星
夏が終わったら、夏の話をしたい
秋が始まったら、今までの話をしたい
今までと、少し先
ペトリコール
雨音で目が覚めた 昼下がりの微睡み
傘を預けるように 心ごと寄り添えたなら
雨が降る前の香りは なんていったっけなぁ
自慢しようと思った くだらないことをね
何でも無い事が 特別であるように
僕もあなたもきっと 代わりなんていなくて
僕にとって特別なことが あなたにとっても
特別なことであれば 嬉しい
空っぽの冷蔵庫や 溜まった洗濯物でさえ
日々を彩る事 見逃せないこと
一瞬で満ちた心が 僕を見て笑ってる
ざまぁないよなぁ 本当に単純だ
何でも無い事を 何でも無い事よって
僕もあなたもきっと 笑ってごまかすけれど
あなたにとって特別なことは 僕にとっても
特別なことであれば 嬉しい
call
少し長い夢を見たの 夏の終わり、作られた星座を
見上げて少し欠伸をして 目を擦った
終わらない時間はないの 夢も覚めて、何にもない日々を
歩き疲れて少し背伸びをして 今日になった
たくさんの未来を選んできたのよ
これはね、譲れないの 本当に
「結果論でしょう」 そう言って笑わないでね
例えそうだとしても あなたに出会えたのだから
少し昔の自分を 褒めてあげたいけれど
さよならしたの あなたに伝えたいから
少し迷ったフリをしたの 栞を挟み、火をつけて吸い込んだ
これがもしもそうだったとしたら どうしようか
終わらない時間はないの 分かってるよ、ずっと分かってる
歩き疲れて少し眠った後も まだ冷めないから
たくさんの過去を捨ててきたのよ
それはね、隠したいの 本当に
結果どうなろうと そう言って諦められたらね
例え後悔しようと あなたな出会えた事が
ちょっと明日の自分を 覗いてみたくなったの
初めてなんだよ
悲しかったことも痛かったことも 抱きしめられる強さは
持ってないの、ごめんね
夜が明けるまで 傍にいることくらいしか
「結果論でしょう」 そう言って笑わないでね
例えそうだとしても あなたに出会えたのだから
少し昔の自分を 褒めてあげたいけれど
さよならしたの あなたに伝えたいから
■
考えてみれば 不思議な話ね
知っていることなんて ほんの少しよ
考えなくても 分かることが
体の隅で笑って くすぐって
思い描くことはいつも 奇跡よりも奇跡みたいな
暑いのは夏のせいよ
この先もずっとずっと そう想うの
明日になれば 終わってしまうかも?ううん
終わってしまっても ずっとずっと
そういう恋に落ちたの
この先もずっとずっと そう想うよ
明日も笑っていてね
summer
ビー玉が蓄えた夏を 部屋中に散りばめて
輝く四畳半の 秘密基地、覚えてる
裏口から5回だけノック 2人だけの合図
青と黒のキャップ 色違い、宝物
止まった時計の針は いつも15時をさして
いつだっておやつの時間って 御伽の屁理屈みたいな
終わらない日々なんてどこにも無いって
今になっても 教えたくはないんだ
蝉の声が弾けて 夜に花が咲いて
特等席はいつも 裏山の腐ったベンチで
炭酸の抜けたサイダーも 特別だったね
淡い色のくせに褪せないや
思えば最初の別れだった 夏と一緒に君は
訳も分からずに「またね」って告げた またねって告げた
鈴の音が響いて 白線が遠く揺れて
特等席はもう きれいな水色のシーソー
炭酸の抜けたサイダーが 今も好きで
淡い色のくせに混ざらないや